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高速エンジェル・エンジンBGH(全1巻)
ふゅーじょんぷろだくと |Beコミックス |2013年2月23日発行|A5判


人間、天使、悪魔・・・天使を最上級に置いたヒエラルキーの中で、悪魔は一方的に狩られる存在だった。
悪魔狩りの現状を知った人間は“愛と平和”の名の下に天使と悪魔の和解に乗り出す。

PALD星野が掲げる綺麗な言葉で飾られた理想「平等、平和主義、一切の差別の消滅」等々。
現実の世界でも同じ様な偽善的理想論が掲げられ、活動が行われ、それは概ね「善」として認識され、もしかするとその数々の事柄に感動すら覚えるかも知れない。
しかしホントにそうなのか、ぐるっと鵜呑みにしてもいいのか?

天使の菫、悪魔の蓮二、タク そして人間のハナ。

漫画と言う表現方法を使いながら「愛と平和」「偽善と真理」について深く切り込んで来る鋭さは相変わらず、本仁節全開である。

「命懸けでもないくせに 一人前に泣くな 正義を語るな」
9.11があった。3.11があった。
12年の歳月を経、この作品がBGHとして“今”世に出た意味を噛みしめる。

「判ってない」ってこと判ってなかった・・・ハナ
菽蔵が云う「知らなかった」これ「無知」「騙されただけ」これ「善良」
蓮二が云う「お前らの罪は『自分が何者か』って考えなかったことだ・・・

一冊の中にここまで深いメッセージを詰め込んで、それでいて『高速エンジェル・エンジン』の世界を過不足なく描き切っている。
この番外編は秀逸な作品だと思う。

世界を自分自身の目で見、良しにつけ悪しきにつけ物事を冷静に把握する知恵、
常に平衡感覚を忘れずに生きれたらいいと切に願った。



© CMICS by 大黒屋 Script by 帰宅する部活

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